コロナの影響に伴う個別声明指導に受講者感激
宗学堂東京学院の中等科で学ぶ宮城県仙台市在住の阿部惠理子さんが24日(水)、本山御堂(京都市山科区)を訪問されました。10月の得度式へ向け、病魔を乗り越えて専門課程の習得に励む阿部さんは、コロナの影響で宗学堂授業が中断し、やむなく一人自宅で自己研鑽していた声明(お経の勤め方や作法)の成果や確認、また補正を頂くため、声明の講師である大谷浩文先生から指導を受けることが最大目的で本山に上山され、約2時間に渡っての指導を受けられました。
阿部さんは3年前、がんを宣告されました。ステージ4、余命45日。ブライダル業界で幅広く活躍してきた阿部さんにとっては、信じられない病魔。だからこそ、仏教へと自然に導かれてきた思いがあります。
「大谷先生の声明のCDがありまして、それをお聞きしたとき、余命を宣告された中にいる自分自身としては、本当に救われた思いでした」
この日、大谷先生から講義を受けた阿部さんは「(声明を)一人で勉強しているときは、どうしても自分流になってしまいますが、大谷先生の指導を受けますと、一字一句の言葉の重みがまったく違います」と感激していました。
厳しい治療を乗り越えて現在、経過観察中の阿部さん。「人と人のご縁を大切にしながら、さまざまな多くの人たちに寄り添っていくことができる僧侶になりたいと思っています」と、抱負を話していました。