京都学院 第11期生 有野慎一(法名 釋 法臣)
亡き父に導かれて僧侶になりました。
私の父は富山の山奥の集落にある浄土真宗の念仏道場(お寺)で僧侶をしていました。
私が子供のころ「おまえも坊さんになるか」の問いに「いやだ」と答えました。父は二度とそのことに触れることはありませんでした。
その後、就職し結婚もし、田舎から離れて仏教とは縁のない生活をしていました。
父が亡くなりしばらく経ったころ、ふと父の言葉が頭によみがえり、父は私にお坊さんになってほしかったんだろうか?と思うようになり、今からでも得度し僧侶として生きる道はないかといろいろ探しましたが、寺族(寺に生まれた人)、また所属できるお寺のご縁がある人以外で僧侶になれる方法は見つかりませんでした。
そんな現実を知り悲嘆に暮れ、僧侶として生きる道をあきらめかけていたころ、寺族で無くても、お寺に縁が無くても「仏教を学びたい!その学んだみ教えを伝え弘めたい!」との思いがあれば僧侶として生きる道が開けている仏教学院 宗学堂に出会い、すぐさま入学し一年間の学び経て得度を受式する日をようやく迎えることができました。
そのような苦労をしてむかえた得度式の儀式中、本山本堂の御本尊(阿弥陀如来)様を拝顔したときに優しく微笑んで見てくださっているように思えた事を今でも鮮明に覚えています。
第期生