平成29年度宗学堂(京都・東京・福岡学院)合同修了式が執り行われました。
平成30年4月1日(日)、躑躅と桜と山吹が今を盛りにと咲き誇る東山の峰々。この地に聳える京都の本山御堂において、京都学院初等科(第10期生)・中等科(第8期生)、東京学院初等科(第5期生)ならびに福岡学院初等科(第3期生)・中等科(第1期生)の修了式が合同にて執り行われ、普段は各地で 学んでいる学生が一堂に会しました。
当日は午後1時より修了式が開式し、宗学堂学院長である本願寺眞無量院御住職殿がお出ましになられ、中等科専門課程の学生(10名)に対しては2年の課程を終えた証しとなる修了証を、また規定の単位を合格修了した学生には合格証を、一人一人親しくお渡しになられました。
中等科合格修了生へは修了記念品として、本水晶の特製略念珠が授与されました。初等科入堂より3年にわたる修学の日々の区切りとなり、万感の思いあふれる瞬間ですが、仏法の学びには終わりというものはありません。この念珠を手に高等科研鑚課程に進み、終生僧徒として仏法求道の生活を続けていくのです。
続いて、1年の学びを終えて修了式に臨んだ初等科生が御住職殿の前に整列します。学習課程から18名、専修課程から19名が参列しました。通常では僧侶以外は入ることもままならぬ本堂の外陣(げじん)において、御住職殿よりの修了証の授与を待つ表情にも緊張が滲み出ます。専修課程で既定の単位を合格修了した学生には、合格証もともに授与されます。
修了証・合格証授与に続いて、たゆまず修学を続けてきた学生への労いのお言葉を御住職殿より賜りました。「仏教では『諸行無常』の理のごとく、昨日と同じものは何一つないのであるが、一方で仏の御心のわからない愚かさをいつまでも持ち続けるのが人間である。しかしその人間をとらえて離さない阿弥陀如来の御許に集まり、深きみ法にあいまつり、永久の闇より救われた我々は幸せである。『仏に見守られ、御教えを聞き続け、僧伽を敬う』という三帰依文のお心を胸に念仏生活にいそしんでほしい」とのお示しをいただきました。
初等科修了生を代表して、大山英美さんから御住職殿への答辞が披露されました。「自分自身が頂いた真の安心(あんじん)の喜びを伝えていけるよう、今後とも一層、自らの仏法求道に努め、そこで得たことを有縁(うえん)の人々に伝えていく。『自信教人信(じしんきょうにんしん)』の実践を通じて、ひいては精神文化の混迷する日本を復興するためにも、信仰を持った生き方を送っていく」との決意を述べ、御住職殿にお導きへの御礼を申し上げました。
続いて中等科生代表・橋本眞一さんからも答辞が申し上げられます。「布教教化に日々邁進する本願寺眞無量院宗門のさまを目のあたりにして実感した、見事な僧伽(さんが)の一員に加えさせていただいたことへの法悦を吐露され、今後も本願寺御法主台下と本願寺眞無量院御住職殿の御化導の下、仏法求道(ぐどう)に向けて精進させていただく」とお誓い申し上げて、答辞を結ばれました。
栄えある式典の日を迎えた修了生一同、これまでの学びの日々の積み重ねに思いを寄せつつ、次なる仏法求道の段階へと邁進していくのです。