概要
(通学授業・オンライン受講 共通)
高等科勧学課程は、中等科専門課程の合格修了者で、個人での布教開教(教師僧侶)を目指される方が進む課程です。
学院の講義内外において、自身で教化伝道・教義教学・
声明儀式作法を探究し、御教えを伝え弘める力を、体系的かつ持続的に修学していきます。
この課程に修了はありませんが、この課程を受講して一定の学びを修学することにより、本山東本願寺にて教師僧侶となる試験の受験資格の一つ。更に、継続して一定の学びを修学すると、布教使僧侶となる試験の受験資格の一つが与えられます。
【履修期間の期限はありません】
※教師僧侶の詳細はこちらをご覧ください。
※布教使僧侶の詳細はこちらをご覧ください。
学院での講義(必修)
講義科目は2科目2教科があり、以下の全教科を受講します。
■儀式科目「上級声明」の1教科
■教学科目「教行信証を学ぶ(京都学院)又は信心学(東京学院)」の1教科
各科目、毎月1回 年間計10回の講義を行います。
年間講義数の3分の2以上の受講が必須です。
講義では、東本願寺が任命した講師が規定の教科書やオリジナルテキストを用いて、一人で各種法要が執行できるよう指導するとともに、教学を深め、信心獲得を目指します。
※講義日程については、行事・講師の都合により、止むを得ず変更する場合がございます。
※教学科目の教科内容は、学ばれる学院によって異なります。
学院での選択講義(任意)※京都学院のみ
京都学院のみ開講している選択の講義で、以下の講義を任意で受講できます。
布教使を目指されている方は必須選択科目となります。
■布教科目「法話伝道」の1教科
毎月1回 年間計10回の講義を行います。
年間講義数の3分の2以上の受講が必須です。
講義では、東本願寺が任命した講師が規定のオリジナルテキストを用いて、仏教・浄土真宗の御教えを正しく、わかりやすく伝えるための言葉や話術、所作などを指導いたします。
※講義日程については、行事・講師の都合により、止むを得ず変更する場合がございます。
本山年中行事出仕(必修)
履修期間中、本山で厳修される年中行事法要の出仕と、報恩行を行います。
参加必須回数は、京都学院生は3回以上、東京・福岡学院生は2回以上、オンライン受講生は2回以上です。
本山御堂(京都市山科区)で勤まる年中行事法要に出仕し、実践にて儀式作法を研鑽します。
また、報恩行として門信徒の申経(中陰・年忌といった各種法要)、永代経(永代祀堂経)を執行することにより、儀式を通して門信徒に仏教・浄土真宗の御教えを伝え弘める布教教化の実践経験を積んでいきます。
年中行事の出仕日程は以下の通りです。
この期間で学院ごとに決められた回数、出仕いたします。
・春季彼岸会 (3月「春分の日」を中心とした7日間)
・盂蘭盆会 (8月第1土曜日~16日)
・秋季彼岸会 (9月「秋分の日」を中心とした7日間)
・報恩講 (11月27日・28日)
・歳末昏時・修正会 (12月31日・1月1日~3日の3日間)
修了試験
高等科は、生涯を通じて布教伝道・教義教学・声明儀式作法を探求していただきたい願いから、履修期間の区切りは設けていません。
そのため、修了試験はありませんが、受講年数に応じて[修学度確認試験]と[研鑽度確認試験]を任意で実施しています。
修学度確認試験(任意)
個人での布教開教(教師僧侶)を目指す方は必須試験です。
2年間、高等科勧学課程を受講されている方のみ受験することができ、これまでの学びの成果を以下の試験で確認します。
■儀式科目「上級声明」:実技試験
■教学科目「教行信証を学ぶ(京都学院)又は信心学(東京学院)」:筆記試験
受講開始から2年目以降の2月下旬~3月上旬頃に、通学授業・オンライン授業共に各学院にて行います。
上記の試験以外に、各教科の出席単位、本山年中行事出仕単位等を総合的に評価の上、合否を判定します。
修学度確認試験 合格時には
修学度確認試験に合格された方には、本山の教師検定を受験する資格の一つである高等科勧学課程【修学度確認試験 合格証】を授与します。
また、修学度確認試験を合格しても高等科勧学課程の学びは終わりません。合格後も継続して学びを深め、僧侶としての仏道を歩みます。
なお、不合格の場合でも、次年度に修学度確認試験を受け直すことができます。
その際は、合格であった教科も再受験し取得している単位も再取得する必要があります。
※継続受講・再受講には学費が別途必要になります。
教師僧侶になるということは
教師僧侶になるということは、生涯僧侶としての本分と義務を尽くし、本山および本派の興隆発展に尽力する僧侶となるということです。
本派より教師僧侶として補任された後は、本派から個人での布教開教を許可され、本派教師僧侶として、所属寺院である本別院を離れ、一寺の住職として、有縁の方々に浄土真宗のみ教えを伝え弘める布教伝道生活が始まります。
なお補任後は、本山および本派の興隆発展に尽力する僧侶として、更なる布教開教の実践や本山および本派の護持等、教師僧侶として、また直参寺院(本派末寺)としての義務と責務が発生します。
教師僧侶を目指される場合
本派にて教師僧侶を目指される場合、本山が行う教師検定試験を受験し合格することが必要です。
この検定を受験するには、以下の3つの条件が必要となります。
① 准教師僧侶であること
② 高等科勧学課程 修学度確認試験の合格者であること
③ 本山報恩行において、葬儀導師の許可を受けていること
この教師検定は本派にて年一回行われ、受験の際には別途冥加金が必要となります。
また、合格後、状況に応じて、教師僧侶の補任を受けるまでの期間に、本派が別途開催する教師修練を受講する必要があります。その場合、教師修練費用が別途必要となります。
教師補任式について
本派の教師補任式は、東本願寺御法主台下が本山御堂(京都市山科区)に於いて執行されます。
教師補任式後、本派より新たな衣体の許状・僧位が親授されます。
【教師補任式日程基本毎月6月中に執行されます】
教師補任を受式するに当たり、本派に願書等諸書類の提出、また教師補任受式にかかる冥加金や、新たに許可を受けた装束購入の費用が必要になります。
なお、個人での布教開教を希望される方は、教師補任式の手続きとともに、一寺としての寺号と、住職として任命を受けるための願書等諸書類の提出、また任命を受けるための冥加金を納める手続きが必要になります。手続きをされた方は、教師補任式の際に本派より、寺号及び住職任命証が親授されます。
研鑽度確認試験(任意)
布教使を目指す方は必須試験です。
高等科勧学課程を4年間受講し、さらに京都学院が開講している選択講義、布教科目「法話伝道」を受講されている方のみ受験でき、これまでの学びの成果を以下の試験で確認します。
■布教科目「法話伝道」:実技試験、筆記試験、レポート試験、面接試験
受講から4年目以降の2月下旬~3月上旬頃に、通学授業・オンライン授業共に各学院にて行います。
またこちらの試験に各教科の出席単位、本山年中行事出仕・参加単位等を総合的に評価の上、合否を判定します。
研鑽度確認試験 合格時には
研鑽度確認試験に合格された方には、本山から布教使の任命を拝受するための本山検定試験(布教使)を受験する資格の一つである高等科勧学課程【研鑽度確認試験 合格証】を授与します。
また、研鑽度確認試験を合格しても高等科勧学課程の学びは終わりません。
合格後も継続して学びを深め、僧侶としての仏道を歩む事が大事です。
※不合格の場合でも次年度に研鑽度確認試験を受け直すことができます。
その際は、合格であった教科も再受験し取得している単位も再取得する必要があります。
※継続受講・再受講には学費が別途必要になります。
布教使の任命を受けるということは
布教使の任命とは、本派から布教使として、本山や別院、また他寺での法話伝道・説教などをすることを許可されるということです。
本派より布教使の任命を受けるということは、生涯僧侶としての本分と義務を尽くし、仏教・浄土真宗のみ教えを有縁の方に伝え弘める責務を果たすと共に、本山および本派の興隆発展の為に尽力する僧侶になるということです。
本山より布教使の任命をされた後は、様々な場所で有縁の方々に仏教・浄土真宗のみ教えを伝え弘める、布教伝道の人生が始まります。
※布教使任命後は、更なる本山および本派の護持の努め等、本派布教使僧侶としての責務が発生します。
布教使を目指される場合
浄土真宗大谷本願寺派にて布教使の任命を目指される場合、本山が行う本山検定試験(布教使任命)を受験し合格することが必要です。
この検定を受験するには、以下の3つの条件が必要となります。
①教師僧侶であること
②研鑽度確認試験 合格者であること
③本山報恩行において浄苑布教使の許可を受けていること
なお、布教使の任命をされた後は、宗学堂で講師の任についていただくこともあります。
※この本山検定試験(布教使任命)は本山にて年一回行われ、受験の際には冥加金が別途必要です。
本山許状親授式(布教使任命)
浄土真宗大谷本願寺派の本山許状親授式(布教使任命)は、東本願寺御法主台下が本山御堂(京都市⼭科区)に於いて執行されます。
許状親授後、本山より布教使任命証・新たな衣体の許状・僧位が親授されます。
※本山許状親授式(布教使任命)日程は基本毎年6月中に執行されます。また日程は変更される場合があります。
※許状を親授するに当たり、本山と別院に願書等諸書類の提出や住職任命、寺号取得にかかる冥加金、新たに許可を受けた装束購入の費用等が必要となります。