令和6年度 盂蘭盆会 法輪サポーター活動
本年も京都学院、東京学院、オンライン学院で学ぶ初等科生、中等科生が盂蘭盆会(8月13~16日)期間に合わせ本山御堂(京都市山科区)に参集し、法要の参詣とともに法輪サポーターとして報恩行に取り組みました。
この度の本山参集は、宗学堂の必修科目「本山年中行事参詣」であり、年間、学院ごとに決められた日数、本山で勤まる年中行事(盂蘭盆会、両彼岸会、報恩講、修正会など)を参詣し、合わせて法輪サポーターとして報恩行に勤しむ科目となっています。
この年中行事法要を参詣することで、法要の流れ・参詣者としての作法・仏事の意味を学び、また、年中行事で行う仏事に法輪サポーター活動として報恩行を勤しむことにより、仏さまへの仏恩報謝の心を養うといった、普段の教場では学べない学びがここにあります。
先ず本山に上山した学生たちは、受付で事務局から各学院ごとに作られた法被を受け取ります。法被を羽織り、首には修多羅袈裟(略袈裟)を掛け、手には略念珠を持って本堂に入堂して参詣席へ着座。身嗜みを正した学生たちは、緊張の面持ちで盂蘭盆会法要が始まるのを待っていました。その後法要が開始を告げる鐘(喚鐘)が堂内を響き渡り、鐘が鳴りやんだら本堂外陣には本山堂衆(僧侶)が出仕。その後内陣には本願寺御門主台下をはじめ本願寺御一門がお出ましになり、厳かでかつ盛大に盂蘭盆会法要がお勤まりになりました。学生たちは法要中、宗学堂で学んだ焼香作法を思い出しながら、各々が正しい作法で焼香し、お参りしていました。13日には盂蘭盆会法要後、本願寺大谷暢順御法主台下の御親教。15日には本願寺大谷光輪御門主台下の御親教が行われ、お盆の由来やお謂れ、そしてこの仏事の頂き方を懇切丁寧に本願寺御歴代上人様のお言葉を紐解きながらご教示くださいました。
貴重な本山での法要参詣を終えた後は、各学院合わさって昼食をとり、その後事務局から今回の法輪サポーター活動のガイダンスを受けました。今回も宗学堂生は特別に本堂の外陣に上がらせてもらうことができ、本堂での清掃作務を行うことになりました。外陣に上がった生徒たちは法輪サポーター活動に先立ち本山堂衆から直々に本堂の仏具の名称や荘厳(お荘り)などを解説してもらいました。その後生徒たちは手分けして外陣に敷かれている畳を隅から隅まで箒で履き、その後雑巾で綺麗に拭いたあと、最後に仕上げに乾いた布で畳を拭きあげ御仏への感恩の汗を流し、報謝の活動を行いました。 法輪サポーター活動中も多くの本堂には多くの参詣者が訪れており、その中を学生全員が協力しながら報恩行に汗を流していました。
今回この「本山年中行事参詣」に参加したオンライン学院の西さんは、鹿児島から500キロ離れた奄美群島から飛行機を乗り継ぎ片道2日をかけて本山にお越しになられました。 西さんはこの参詣と法輪サポーター活動を終えた後に「普段は入ることのできない神聖な場所での作業はとても貴重な経験でした」と感激されたお言葉を述べられておりました。
また、京都学院の逸崎さんは、本堂で行われた本山堂衆の説明を一字一句聞き逃すまいとするような食い入る眼でお聞きになり、帰りには初等科儀式科目「初級声明」で使用している本願寺門侶勤行集を一冊追加でお求めになるなど、今後の仏教への学びと研鑽に工夫の様子が見受けられました。
3学院生が一同に会するのは、3月の入学式以来で、お互いの近況報告などしながら生徒同士の交流を深めていました。